【不動産投資Q&A】全10室の居住用物件1棟を購入する場合「土地・建物」の金額の割合は?
全10室の居住用物件1棟を購入する場合、「土地」と「建物」の金額の割合はどうなりますか? 減価償却費を多くしたいので「建物」の金額が多い方が良いのですが・・・
土地と建物は、「時価」の比によって按分するのが原則です。
それでは、「時価とは?」という事になりますので、具体的な方法を記載します。
1:売買契約書に、土地と建物の金額が分かれて記載されている場合
売買契約書に、土地と建物の金額が分かれて記載されていれば、その通りの金額で按分します。
価格が一括で記載されているが、消費税の金額が明記されていれば、消費税の金額から建物の金額を割戻りします。
(消費税は建物のみにかかり、土地にはかかりません。)
建物の価格=消費税額×108÷8
土地の価格=全体の価格△建物の価格
売買契約書に消費税の金額を記載する場合、「売主」が法人等の場合は、建物の価格が大きいと納税する消費税が大きくなります。
一方、「買主」は建物の価格が大きいと減価償却費が多くとれ節税になります。
結果、双方の利害が反するため合意された金額をもって時価とします。
2:固定資産税評価額で按分します。
毎年5月くらいに送られてくる「固定資産税の納税通知書」に土地と建物の価格が記載されています。
全体の金額をこの比率によって按分します。
この他、「路線価」から土地を算出し、残りを建物とする方法。
国税庁の「建物の標準的な建築価格表」から建物を算出し、残りを土地とする方法があります。
いずれにしましても、物件購入前(契約前)に専門家に相談する方がよろしいかと思います。